松本式合格法

■検索先の一元化

「情報の一元化」と対比される概念で、「検索先の一元化」という考え方があります。「検索先の一元化」とは、ある知識が問題で問われた時に決まった箇所を思い出すということです。本番の試験に持ち込めるのは、文房具と "自分の脳"だけです。ですから、本試験である知識が問われた時に、頭の中でどこを検索するかを決めておくのです。


■過去問

「過去問」とは、過去に本試験で実際に出題された問題のことです。過去の出題例を分析することによって、今後、本番で出題される問題が予想できます。また、過去問と同じ知識も多数出題されます。よって、過去問は重要です。この点を捉えて、図の左にある過去問を繰り返し何回も解くという方法が、一般的となっています。

松本式合格法 カコ問

しかし、これが合格まで数年かかる要因になっています。なぜなら、本番の試験では過去問と同じ知識は出題されますが、①出題形式を変えて出題する、②過去問の知識を2つ組み合わせて出題する、といったことがよくあります。つまり、図のように、同じ知識でも本試験の出題の仕方が異なり、対応できないということが多々あります。図では3つしか「本試験」がありませんが、実際には何十種類も出題パターンがあります。よって、どのような形で出題されても対応できるように上にあるテキストなどに検索先を一元化し、 下から行くのではなく、上から行く必要があります。

■共通する視点

司法書士試験は、資格試験の中でも、記憶しなければならない知識が多い試験です。一つ一つ理解していくというのが基本ですが、それだけでは短期合格は厳しいのが実際のところです。そこで、ある項目を学習する時に「共通する視点」を使います。たとえば、民法で「地役権」というものを学習します。この地役権については、20~30個程度の知識を記憶しなければなりません。しかし、 以下の2つの「共通する視点」を使えば、15~20個は一気に記憶することができます。

① 地役権とは、土地(要役地)のための権利であり、土地(要役地)にくっついている権利である。
② 地役権の規定は、要役地の所有者に有利なように規定されている。

このように“複数の知識を共通する視点で切る”ということができるように、松本講師の講義では多数の「共通する視点」を提供します。

■アウトプット(本当のOutput)

短期合格に重要なこと、それは「テキストの勉強=インプット、問題演習=アウトプット」と分けないことです。受験界では、アウトプットは問題を解くことだと言われています。しかし、本当のアウトプットとは、問題を解くことだけではありません。「Output」を辞書で引くと「出力する」などと出てきます。つまり、アウトプットとは「頭から出す」という意味です。多くの受験生は、問題を解いている時にしか「頭から出す」という動作をしていません。そうではなく、テキストなどを読む時にアウトプットをしながら読むと、非常に効率的な勉強ができます。上部の図にあるように、どのような形で出題されても対応できるテキストなどをアウトプットすることによって、最小限の労力で最大限の効果を出すことができます。

■Recollect法

法律の勉強は、理解することによって知識を思い出すのが王道であり、それが最も重要であることに異論を唱える人はいません。しかし、法律は人間が作ったものですので、どんなに考えても理解出来ないこともあります。そこで、この「Recollect法」を使います。「Recollect法」とは、「思い出す方法」ということです。ある知識が問われた時に、どのように思い出すかをあらかじめ決めておき、本試験でその知識が問われた時には、それに従って思い出します。以下のような「Recollect法」があります。
・算数的Recollect法
・Relating・Recollect法
・ゴロ合わせ・替え歌Recollect法
・こじつけRecollect法
・漢字Recollect法
・知り合い当てはめRecollect法
・斜線Recollect法
これらのRecollect法を使いこなすことにより、 理解できない事項も効率的に攻略することができます。本番でしなければならないことは、「思い出すこと」です。

■音声学習

単に「読む」「書く」ということだけでなく、「音読」などを勉強に取り入れると、勉強の効率は非常に上がります。単に読んだり書いたりするよりも、声に出す方が脳の記憶を司る海馬という部分を刺激するということは、科学的に明らかになっています。テキストのポイント・条文・申請書などいたる箇所で、この方法を取り入れるべきです。
そして、この音声学習の最たるものが「シャドウィング」です。「シャドウィング」は、英語学習においてよく使われます。ネイティブが読んだ英文を聴き、すぐにそれを追いかける形で音読します。司法書士試験の出題のメインである条文、及び、登記の申請書でこの「シャドウィング」を取り入れることによって、非常に効率よく条文及び申請書を習得することができます。

従来の勉強法   松本式5ヶ月合格法
合格まで4年は覚悟する。 絶対に合格できるという自信をもつ。合理的な勉強法で真剣に学習すれば1年で必ず合格できる試験である。 
自分にあった勉強法を探す。   最短で合格できる勉強法に、ただひたすら自分をあわせる。
忘れないためには、覚えられるまで何度でも繰り返し復習するしかない。   一度頭に入ったことは頭からなくなることはない。思い出すプロセスを決めて、そのプロセスを本試験で再現できるよう訓練するのが勉強である。
テキスト・過去問にない問題に対処するためにもっと知識を増やすように努力する。   テキスト・過去問に載っていない知識の肢を、テキスト・過去問に載っている知識から推理で判断する訓練をする。知識を増やすことに労力をかけない。
インプット=テキスト、アウトプット=問題演習   インプットもアウトプットもテキストで行う。
本試験「直前」に使えるように情報を一元化する。   本試験「当日」に問題を解くときに、頭の中で思い出す検索先を一つに特定する=情報の一元化ではなく検索先の一元化
過去問は何回も何回も繰り返し解く。   記述式を書いて勉強するのは時間がかかり過ぎる。申請書はシャドウイング+ 音読で。

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合格者を多数輩出するリアリスティック勉強法とは?

2024.3.9収録

残念ながら、司法書士試験に一発で合格する人がほとんどいないのが、現在の受験界の惨状です。しかし、この試験は、真に効率的な勉強法を採れば、5ヶ月で(受験勉強のみに専念できるという条件付き)合格できる試験です。そのための方法として、このガイダンスでは、従来の「情報の一元化」と対比される「検索先の一元化」、問題を解くことのみをアウトプットと考えない「本当のアウトプット」、「カコ問至上主義の脱却」等についてお話しています。